寄稿文Connection

「しだれ桜の楽園へ」

ゆるふわ写真家むらいさち

東京から飛行機に乗り、広島空港に降り立つ。そこから車で40分、見慣れた里山の景色が目に入って来る。その景色を見ると、いつものほっとした気持ちになる。車を降りて、大きく深呼吸。森の匂い、土の匂い、花の匂い、今では家やビルで消えてしまった僕の子供の頃に住んでいた場所、田んぼに囲まれた実家を思い出し心が満たされます。 世羅町に通いだして、10年以上になります。コロナで行けなかった時を除けば、毎年ここに帰って来ています。今では世羅町は「心の故郷」でもあります。

標高500mに位置する世羅高原農場の初春は、まだまだ寒いです。撮影したのは、2021年4月。2019年からオープンしたという「世羅高原農場しだれ桜」。ここは数年前から話を聞いていて、オープンしたら絶対に行きたいと思っていた場所です。今年(2024年)も3月23日~4月7日まで「さくら祭り」が開かれますので、ぜひ足を運んでみてください。
この園は、入口を入った瞬間、声を上げたくなるほど美しい世界を見せてくれます。

しだれ桜の回廊は、「桜のれん」と名付けられ、その名の通り自分の目線で桜を楽しめます。桜だけでなくユキヤナギや、スイセンなども植えられており、とても華やかで、誰もが思わず声を上げてしまうほど。

晴れた日には桜の影が下に写りますし、散り始めの時期には散った桜が下の道を埋め尽くし、全てをピンクに染めてくれます。個人的には朝の開園の時間を狙うと下に散った桜もきれいなままなのでお薦めです。

朝や夕方の時間帯を狙えば、斜めの光で幻想的な写真を撮ることも可能です。

この「桜のれん」を通過すると、目の前に広い景色が広がります。

「春恋の丘」では、思わす写真を撮りたくなる、ハートの形のお花のオブジェがあります。
園内はとにかくカラフル。ビタミンカラーがたくさんで、歩いているだけで元気をもらえます。世羅高原は、瀬戸内海と日本海の分水嶺にあたる場所でもあり、パワースポットにもなっているという噂も耳にしました(笑)。現に僕は惹きつけられていますし、元気をもらっています。

そして、ここも僕のお気に入りの場所「三春の丘」です。

この道がとても気持ちが良いです。晴れた日には青空と、足元には菜の花、そしてピンク色の桜。ふんわり明るい「ゆるふわ」な写真が好きな僕としては、最高の場所です。まさに、桜の楽園です。道にはブランコなどの撮影スポットもありますので、お友達にモデルになってもらい撮影してみるのも良いでしょう。

また、園内には、「しだれ桜」の他に「神代曙(じんだいあけぼの)」も咲いています。この桜はソメイヨシノよりも色が鮮やかな桜で、とても空に映えます。少し丘を降りた場所から撮影すると、空と、菜の花と一緒に撮影することができます。

手前にも桜があるので一緒に写してみるのも素敵だと思います。

もはや楽園を超えて、天国のような景色ですね。撮影している僕もとっても幸せな気持ちになりました。きっとここを作るときに、この絵までイメージされたのでしょうね。 世羅高原農場が好きなところは、ただのお花畑ではなく、写真を撮った時に絵になるように考えて作られているところです。そしてその景色は毎年変わるので、何年来ても飽きることがありません。

そして菜の花の隙間には、ナズナやホトケノザなどの野草がそのままのエリアもあります。そこで撮影したこの写真は、以前行った写真展でも展示させてもらった大好きな一枚です。

お見せしたのはほんの一部ですが、撮影している僕も心から癒されて、幸せになれる場所でした。いつも思いますが「ここが家の近くだったら・・・・」と。そしたら毎週のようにこの場所に通うでしょうね。

「世羅高原農場のしだれ桜」は、お花のシーズンがいよいよ始まったことを知らせてくれます。この後には、ネモフィラや芝桜の「花夢の里」や、チューリップの「世羅高原農場」、藤の「せらふじ園」、イングリッシュローズの「そらの花畑 世羅高原花の森」などがどんどんオープンしていきます。

最後に世羅高原農場のしだれ桜は、まだまだ若い桜です。これから桜の木もどんどん大きくなってその姿を変えていくと思います。そんな毎年変わっていく桜の姿を見続けるのもひとつの楽しみかと思います。毎年同じ場所でお子さんの写真を撮るのも素敵ですよね。僕もできるかぎり足を運んで、桜の成長を見届けたいと思っています。世羅高原農場でカメラを持って僕がウロウロしていたら、気軽に声をかけてくださいね。

まだまだ見せたい写真はあるのですが、最後に好きな一枚を、お見せして終わろうと思います。

ありがとうございました。世羅高原で会いましょう!

ゆるふわ写真家 むらいさち

沖縄県座間味村でのダイビングガイドを経て、写真の世界へ。
ダイビング雑誌のカメラマンを経て、独立。 現在は、水中から風景、お花などを中心に地球全体をフィールドに活動している。
独特の、明るく優しい「ゆるふわ」な作風で作品を発表し続けている。

2024年には、水中写真展「FantaSea」を、東京・札幌・大阪にて開催する。
東京:5月17日~23日(FUJIFILM
SQUARE)、札幌:7月12日~17日、大阪:8月30日~9月5日共にFUJIFILMフォトサロン。
同時に、自身写真家20周年を記念した水中写真集「FantaSea」も発売。
沖縄県座間味村観光大使。 むらいさちのふんわりフォトサロン主宰。